イノベーションを興すカギ

私のリスペクトする人(たくさんいますが)の一人に、脳科学者の茂木健一郎さんがいます。

「クオリア」の研究者として、TVなどでも有名ですね。

昨年、茂木さんが上梓された書籍で、とても良い本があったので、内容に触れながらご紹介したいと思います。

■最高の結果を引き出す質問力 その問い方が、脳を変える! 河出書房新社 (2016/11/12)

 

「第一章 質問は人生を変える」 より抜粋

イノベーションを興す質問

アメリカのインターネット関連会社グーグルが、2016年現在取り組んでいるプロジェクトの一つに、「プロジェクト・ルーン」があります。彼らが抱いている質問は、こういうものです。

「地球上のどの地点でも高速インターネットを使えるようにするには、どうしたらいいだろうか?」

もしわれわれが、外出先でスマートフォン以外に、インターネットを使う必要が生じたら、無線の通っているところを探して使おうとするのではないでしょうか。「ホテルなら使える」「スターバックスなら登録すれば使える」「あの店なら、この駅なら」と自分が移動することを考えます。

少しくらい面倒でも、昔に比べたらはるかに便利だし、「ありがたい」と満足してしまいます。

私たちはなんとなく現状に満足したら、質問することをやめてしまいます。ところが、グーグルは満足しませんでした。

「なぜいちいち自分が移動しなくてはならないのか?」

「なぜ不便を我慢しなければならないのか?」

「どこでもインターネットにつながる世界をつくるためにはどうしたらいいのか?」

そう質問していきました。

 

この質問に対して、現在グーグルの出している答えは…

「風船を使って、インターネットの基地局を浮かべてみたらどうか?」

というものだそうです。

 

彼らの出した答えに問題がないわけではない。また、この答えがベストというわけでもない。

他の案が出るならそちらの方がよいかもしれませんが、出ないのだから、思いついたことをただやってみる。

グーグルが偉いのはむしろここです。

 

世界を変えるイノベーションは、「少しでもいい方向に進む可能性があるならやってみる」という軽さから生まれます。

イノベーションを興す人に徹底しているのは、

「正解がわからないから」と言ってあいまいなままにせず、どんなに小さな答えでもいいから具体的で自分が対処できる形に変え、実際に行動して、ものごとを動かすこと

 

茂木先生いわく、これが「カギとなる質問ができること」の真意だということです。

 

この本を読んで、私は軽く、しかし深く、頭を殴られたような気持ちになりました。

特に日本人はとかく「正解探し」に勤しんでしまう習性があるようにも感じます。(おそらく教育システムに大きな問題を抱えているためろうと思いますが)

 

企業のコンサルタントなどは、「Why?」を3回繰り返すことが大切だ、と説きます。それはグーグルのプロジェクトチームのように、現状を正しく認識したうえで、その現状を破壊するイノベーションのパワーになるのだなと感じ入りました。

 

良い質問ができる人は、物事の捉え方や価値観、果ては人生におけるマインドセットを変革できる人。

私たちも、日頃の「素朴な疑問」を大切にする思考習慣を身に着けたいですね。

 

 

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